国家主席の“重要文章”の真意

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第228回)

 『人民日報』2024年12月16日付1面に「党の自己改革を推進する(深入推進党的自我革命)」という記事が掲載されました。これによれば12月16日発売の雑誌『求是』(24号)に、習近平・国家主席執筆の「党の自己改革を推進する(深入推進党的自我革命)」という重要文章が掲載されたそうです。この文章では、世界最大のマルクス主義政党として、中国共産党はいかにして統治と無秩序の歴史的循環からうまく抜け出し、党の質や色、味を変えず、劣化しないようにすることができるのか、と強調し、 これは全党員同志共通の戦略的課題であるとしているそうです。
 このような文章が発表されるほど、中国共産党は党勢が衰えているという自覚があるのかもしれません。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。