「新庁舎」建設地は桜町に

熊本市役所
熊本市役所(左は議会棟)

 熊本市の大西一史市長は6月24日、市役所本庁舎と議会棟(手取本町)について、桜町の大型商業施設「サクラマチ クマモト」に隣接するNTT西日本「桜町ビル」の敷地(9987平方メートル)に移転し建て替える考えを表明した。現在は本庁舎の中にある中央区役所は、現庁舎隣の市駐車場の敷地、もしくは花畑町別館跡地に建設する意向を示した。市は8月中に本庁舎と区役所の建設地を決め、9月定例市議会に設計関連予算を提案する方針。
 本庁舎と議会棟は、4カ所の候補地(現庁舎敷地、城東エリア、NTT桜町、白川公園)の中から、地権者の意向や災害リスクなどの観点から桜町案に絞り込んだ。概算事業費は約597億円。現地建て替えの約581億円を上回ったが、現庁舎跡地の売却収入などを考慮すると市の負担額は約243億円で、現地建て替えの約365億円を下回るとした。本庁舎は地上15階、地下2階建てで、1981年に完成。2016年の熊本地震を機に耐震性能に関する調査を実施。大西市長は2023年6月、市が設置した有識者会議の「建て替えるべきだ」との答申を基に、建て替え方針を表明していた。