「人民群衆への奉仕」に新解釈?

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第204回)

 『人民日報』2024年9月19日付19面に「人民群衆への奉仕は、安全安定の維持(服務人民群衆 維護安全穏定)」という記事が掲載されました。中国当局のあらゆる行為は、社会の安定(暴動などが起こらないようにすること)を目的としていると言われていますが、ついに社会サービスの標語として使われる「人民群衆への奉仕」も安全安定の維持のためという目的で使われるようになったのです。
 最近は、中国の経済不調が言われるようになりましたが、それによる暴動などへの警戒が強まっているのかもしれません。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。