合併後初「人口30万人割れ」
2025年02月10日
福岡県久留米市

福岡県久留米市は2月7日、住民基本台帳に基づく1日時点の人口が29万9663人となり、2005年2月に旧4町と合併後して以降、初めて30万人を下回ったと発表した。コロナ禍以降、出生数の減少が加速しているのが要因という。今後、人口30万人以上の都市が課税する「事業所税」を徴収できなくなる可能性が出てきた。
現在の久留米市は、周辺の旧4町(田主丸町、北野町、城島町、三潴町)が合併して誕生。合併時の人口は30万5948人で、08年に30万人が条件の「中核市」に移行した。中核市の要件は現在、20万人以上に緩和されており、位置付けは変わらない。一方、事業所税は、一定規模以上の事業所に課される目的税で、道路や上下水道、学校、病院などの整備のほか、防災に関する事業などに充てられる。久留米市は、今秋の国勢調査と来年1月の住民基本台帳でも30万人を下回ると、事業所税の課税団体指定が取り消され、年間約3億円の減収となる見込み。