「指宿—枕崎」検討会議の初会合

 JR九州(福岡市、古宮洋二社長)や鹿児島県などは8月19日、同県を走る指宿枕崎線のうち利用者が特に少ない指宿—枕崎間(約42キロ)について、将来のあり方を議論する検討会議の初会合を鹿児島市内で開いた。同区間の2022年度の年間収支は3億3700万円の赤字で、路線の維持が課題となっている。
 会議は非公開で、沿線の指宿市、南九州市、枕崎市や九州運輸局も参加。赤字ローカル線の存廃を当事者間で議論する場として国が昨年10月に制度化した「再構築協議会」ではない任意の協議会で、まずは路線の存続に向けた議論を進めていくことを確認したという。指宿—枕崎間の1㌔当たりの1日の平均利用者数を示す「輸送密度」は220人(22年度)で、JR九州発足時の1987年度から77%減少。再構築協議会の設置の目安となる輸送密度1000人未満となっている。