「空飛ぶクルマ」大分で運航へ

既存交通と「空飛ぶクルマ」の所要時間比較イメージ(別府—湯布院エリア)

 「空飛ぶクルマ」を開発するスカイドライブ(愛知県豊田市)と大分県、JR九州(福岡市)は2月6日、同県内での商用運航に向けた包括連携協定を結んだ。2028年度の運航開始を目指す。スカイドライブはすでに大阪府、兵庫県と協定を結んでいるが、九州の自治体とは初めて。同社とJR九州は昨年7月、空飛ぶクルマの九州での運航に向けた連携協定を締結。地域の発展や産業振興のほか、災害時の緊急物資の輸送手段としても活用したい考え。
 計画では、28年度にも別府湾での遊覧サービス、別府市内や同市と由布市を結ぶ「エアタクシー」としての運航を想定。30年度以降は大分空港などにも航路を拡大する。具体的な発着ポートの場所や運営体制、運賃については今後検討する。将来的にはタクシー並みの運賃を目指すとしている。スカイドライブが開発中の機体(全長11.5メートル、高さ3メートル)は電動式で、定員は操縦士を含めて3人。最大時速は100キロで、航続距離は15〜40キロ。4月に開幕する大阪・関西万博でデモ飛行を披露する予定。