新幹線活用し「国際貨物」連携

UPSの国際貨物機(上)、九州新幹線(下)

 JR九州(福岡市)と米物流大手UPSの日本法人「ユーピーエス・ジャパン」(東京)は12月26日、九州新幹線を活用した国際宅配便サービスを開始すると発表した。海外向けの荷物をJR九州の「みどりの窓口」で預かり、九州新幹線で博多駅まで輸送。トラックに載せ替えて北九州空港まで運び、UPSの国際貨物機で世界各地に届ける。主に鹿児島県産の農水産物の輸出を想定し、最短で荷物を受け取った翌日に配達を完了する。半導体や自動車部品などの工業製品や越境EC(電子商取引)の扱いも見込む。
 JR九州は同日、北九州空港に最寄りの日豊線朽網(さくみ)駅(北九州市)に、2025年4月から特急列車を停車させると発表した。同駅と同空港を約20分で結ぶ「エアポートバス」も1日27往復から40往復に増便される。博多駅を発着する特急「ソニック」と「にちりんシーガイア」が対象で、それぞれ上下線の計10本が停車する。同駅からバスに乗り換えることで、北九州西部から同空港までの所要時間は10〜15分、博多駅からは20程度短縮されるという。北九州市は「北九州空港大作戦」として、同空港の活性化を図っている。