学校給食「無償化」2学期から

福岡市役所

 福岡市は2月14日、2025年度一般会計当初予算案を発表した。総額は1兆1128億円で、5年連続で1兆円を超え、過去最大となった。子育て支援策の市立小中・特別支援学校の給食費無償化は2学期(9月請求分)から開始する見通し。物価高騰分の公費負担を含む約44億円を計上する。対象の児童・生徒は計約12万人。給食費は現在、小学校が原則月額4200円、中学校は同5000円で、年間で子ども1人当たり5万円程度の負担軽減につながる予定。
 予算のコンセプトに「花や緑にあふれ、国内外から選ばれ成長するまち」を掲げ、官民での都市の緑化も推進する。市庁舎や地下鉄駅などの壁面やロビーの緑化(13億770万円)のほか、マンションのベランダや都心ビルの緑化の助成(1億2662万円)を計上。存在の有無が議論される福岡城跡の天守閣に関する発掘などの調査(4823万円)、警固公園地下への福岡アジア美術館の分館整備に向けた計画策定(2億1165万円)も行う。
 歳入は、市税収入が前年度比8.9%増の4035億円と4年連続で過去最高を更新した。個人市民税は同12.7%増の1498億円。地価上昇などで固定資産税も同6.0%増の1528億円に伸びた。1人当たりの市債残高は88万円と前年度から2万円減り、ピーク時の04年度(185万円)から半分以下に減少する見通し。