「桜島フェリー」深夜便を廃止へ
2025年01月30日
鹿児島市
鹿児島市の下鶴隆央市長は1月29日、市街地と桜島を結ぶ「桜島フェリー」について、深夜便の運航を10月から取りやめる方針を明らかにした。同フェリーは市が運営している。利用者が少なく赤字も膨らんでおり、下鶴市長は「安定的に運航を継続するため、やむを得ない判断」と説明した。
桜島フェリーは1984年から24時間運航している。廃止するのは、午前0時台から3時台に鹿児島港と桜島港を出港する計8便。夜間の緊急医療対応では、桜島側に救急車などを配置し、要請があれば30分程度で出港できる体制を整える。市の調査では、深夜便の旅客数は平均4.9人、車両は5.2台で、廃止した場合の住民生活への影響は限定的だと判断した。桜島フェリーは2015年度から9年連続で赤字を計上し、累積赤字は27億6000万円に上る。市は減便により年間3500万円を削減できると試算している。