財界九州ONLINE本誌記事のみを対象としたサイト内検索が可能です。
-
本誌記事 業界・地域リポート
2024年06月号
SCOPE【造船】重工系取り込み進化する大島造船所/設計・技術開発の供与に傾く重工系と連携深める専業メーカー
2021年に三菱重工業長崎造船所(長崎市)の香焼(こうやぎ)工場を買収した大島造船所(長崎県西海市)は現在、同社傘下後の香焼工場で初のばら積み貨物船を建造中で7月にも完成する。また、西海市の本社に隣接する市の造成地を取得、本社工場の拡張にも動く。重工系の技術開発力を取り込みながら、専業メーカーとして存在感を高めている。 歴代工場長は重工出身者も 専業メーカーがシェア独占 2021年に三菱重工業が主力工…
-
本誌記事 業界・地域リポート
2024年06月号
プロジェクト【介護人材の育成】筑豊発介護業界の課題解決を目指す/他にまねできない「独自の研修カリキュラム」を提供
老人ホームなどの施設を利用する高齢者をサポートする介護職員は、2040年に約60万人が不足すると言われている。しかし、この慢性的な課題を解決する有効な手段は見当たらない。独自のカリキュラムで介護職員を育成し、こうした課題に対応しようという新たな試みが、福岡県の中央に位置する桂川町で始動した。 深刻さ増す慢性的人手不足 来年度は32万人との予想も 介護職には、入門的な位置付けとされる「介護職員初任者研修…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
寸談余話(5)フォーバル・西田圭吾九州支社長/日本弁理士会九州会・下田正寛氏
売上高が2年で約30%増加 伴走型支援でDX導入サポート 中小企業の経営支援サービスを展開するフォーバル(東京)は今年4月、九州支社傘下の福岡支店をそれぞれ同第一支店と第二支店へ事業拡大した。西田圭吾九州支社長は「当支社の売上高は2年で約30%増となり、当社にとって成長が見込めるエリアだ」と笑顔で話す。特に、九州支社としてDX伴走支援事業が好調で、昨年度は5自治体と携わった。デジタル分野における課題解決をサ…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
寸談余話(4)オーシャンリペア・光斎翔貴社長/SOMPOひまわり生命保険九州統括部・中村岳大九州統括
ドッグフードで「磯焼け」を解決 食害魚を有効活用し環境保全 今年2月に設立されたスタートアップ企業のオーシャンリペア(福岡市)は、イスズミやアイゴといった食害魚を長崎県五島市から取り寄せ、犬用のドッグフードを開発・販売し、資源化する事業を進めている。 同社の光斎(こうさい)翔貴社長は「イスズミやアイゴは通常、特有の強い臭みや毒性などから廃棄され、磯焼けの原因にもなる。しかし、研究を重ねるうちに食…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
寸談余話(3)キリンビール九州統括本部・山本恭裕本部長/商工組合中央金庫・村山裕昭福岡支店長兼久留米支店長
3月に九州統括本部長に就任 ここで成功し全国へ風を吹かす 「九州は食材の宝庫。飲食店で提供される料理の質は相当なもの。九州外の飲食チェーンが新規参入するのは難しいのでは」と話すのは3月にキリンビール九州統括本部(福岡市)に赴任した山本恭裕(やすひろ)本部長。長年、関東を中心とする外食チェーンを相手に営業畑を歩んできた山本本部長は、九州を訪れるや否やそう実感したという。 「多くの飲食店に当社の商品…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
Radar
「NY Times.com」とサブスク契約/九州産業大 九州産業大(福岡市)は2024年度から、アメリカ「ニューヨークタイムズ社」と、同社デジタルプラットフォームに学生や教職員がアクセスできるサブスクリプション利用契約を締結した。同社のWebサイト「NY Times.com」は、「世界で最も購読されている」とするデジタル報道機関。同大関係者はこれを無制限利用できるようになった。西日本の大学で初の試み。 4月10日には、同社アジ…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
OH!ニッポン「政治とカネ(下)法規制の視点 ~『汚いカネ』と『浄いカネ』の峻(しゅん)別を~」
代議制民主主義は、国民から選ばれた議員によって運営される政治である。議会に参加しようとすれば、当選が前提条件となる。選挙は有権者によるいわば資格試験である。しかし、自分の勉強次第で合否が決まる資格試験とは違い、有権者に顔と名前を知ってもらい、所属政党と公約を支持してもらわねばならない。選挙は膨大な手間と費用の上に成り立っている。 英国の元首相チャーチルの名言がある。「民主主義は国民が政治に参加…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
九州の志士「治国安民と富国論を唱えた『横井小楠(しょうなん)』」
幕末に治国安民の実学と富国論を唱え、勝海舟、坂本龍馬らと交遊し、熊本藩、福井藩、柳川藩をはじめ多くの人々に影響を与えた開明思想家 横井小楠。近代日本の国家像を創造し、新時代・明治に活躍する英才を育てた横井小楠の生涯をたどる。 幕末の「開明思想家」 横井小楠は、1809(文化6)年に肥後・熊本藩士横井家、横井時直と母かずの次男として熊本城下の内坪井(現在の熊本市、私立熊本中央女子高校の敷地内)に生ま…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
元寇「文永の役」
モンゴル軍の侵攻 文永の役は1274(文永11)年に次のような経緯をたどった(日付は旧暦)。 10月3日モンゴル・高麗軍、合浦発→5日対馬を侵攻→14日壱岐を侵攻→20日博多湾岸に上陸・終日合戦→この夜大風雨により戦艦200余没す。 進発地の合浦(がっぽ)は現在の馬山である。 気象学者の神風否定 文永の役では神風=台風が吹いたとされていたが、1958年気象学者・荒川秀俊は、旧暦の10月20日は新暦の11月26日にあたり、こ…
-
本誌記事 連載(リポート・コラム・その他)
2024年06月号
四季漫筆「『青葉繁れる』山道を歩いて」
福岡市民の森として親しまれている油山の麓に暮らしているので、山道をよく散策する。いまの季節は梅、桜に彩られた百花繚乱(りょうらん)の春が過ぎ去り、山々は緑一色に覆い尽くされている。 緑というと、若葉・青葉をセットで口にすることが多いが、厳密には少し異なる。若葉とは生育し始めて間もない草木から芽生えた葉のこと。草木自体の樹齢が若いという言い方ができる。これに対し、青葉とは樹齢に関係なく、その年に…